peicozy's blog

マラソン、トライアスロン、ブルベの完走記と、日々思うこと

スタート

緊張感はない。兄に「では完走をめざそう」と声をかけた。号砲。TIMEXのスタートボタンを押してスタートを切った。


浅瀬が続き歩いていたが、そろそろ足がつかなくなたところで泳ぎだす。周囲にはまだ沢山の選手。少し進んではぶつかって水面から顔を出す。リズムにのれない。


300mの沖にある最初のブイを曲がるころ、人がまばらになってくる。ヘッドアップで前を確認しながら泳げないので、右手にコースロープを視界に入れながら泳ぐ。淡々と腕をまわす。何度か、コースロープに乗り上げたり、ぶつかったりした。後ろを泳ぐ選手の手が自分の足先をかすめる。


コースロープは見失いやすいので、自分と同じペースの人を目印に泳ぐ。勝手にペースメーカーにさせてもらった選手を右斜め前にずっと捕らえたまま泳ぐ。彼がコースを見失ったら自分も迷ってしまうが、それはしかたない。自分が決めたペースメーカーを見ながら、たんたんと、ひたすら腕を回す。


いつのまにかBタイプ(スイム1.5km)の折り返しを過ぎていた。スタートから見たときはAタイプ(スイム2.5km)までの折り返しははるか先。これからが長いなと感じる。珠洲の海は透明なので海底までよく見える。海の底では砂が舞っている。とても足が付かないところを泳いでいる自分がいる。ときおり、コースロープ?が海底に這っていて選手が迷わないようにしているようだ。


ようやくAタイプの折り返し。コースロープをくぐる。日差しが正面から向かってくるので水面が反射してよく見えない。折り返しでペースメーカーにしていた選手も見失ってしまった。再びペースメーカーになりそうな選手を探しながら泳ぐ。選手はまばら。コースロープ沿いに泳ぐ人をみつけて左ナナメ後ろにつく。淡々と淡々と泳ぐ。残り600メートルの表示。


練習で町田市民プールで泳いでいたことを思い出す。プールで泳いでいると進まないし泳ぎ終えた後はどっと全身が疲れるのだけど、ウェットを着て海で泳ぐ2500mとプールで泳ぐ2500mとは違うものだなと思う。


残り300mを切った。最初のブイを左に折れ、あとはまっすぐ浜辺へにたどりつくだけ。コース幅も狭くなっているので、選手の数が少し増えてみえる。


足をつき、歩いて上陸。疲れはさほど感じていない。スタートで手を振ってくれた息子がシャワーエリアで待っていてくれた。兄はさっき通り過ぎていったところだという。
時計を見ると1時間4分。1時間切るくらいかな?と想像していたけど、思ったより時間がかかっていたようだ。


エイドでスポーツドリンクを一杯飲んでトランジットエリアに向かった。


スイム: 1:04:24 518位