覚醒せよわが身体
覚醒せよ
ハワイ島でのアイアンマン世界選手権の終盤、疲労しつくした肉体に、精神が語りかける場面が(P224)印象的だ。是非、実際に本を手にとって読んでほしいと思う。自分もレベルは遥かに異なるが、2013年に出場したアイアンマンケアンズのバイクパートで似たような感覚になった。
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http://d.hatena.ne.jp/peicozy/20130801/p1
左手に海岸線、波の音が聞こえる。木々は道の両側から大きくおおいかぶさり、日差しをさえぎる。一人きり、前後に選手はいない。
黙々と、淡々と、自転車を漕ぐ、
ひとりぼっちのはずなのに、なんだかいつまでも付いて回るヤツがいる。
ずっと、ずっと一緒に居るヤツがいる。
ふと、自分自身の存在を感じた。
寝ても、覚めても、どこにいても、俺の意識と一心同体なのだ、オレはオレから離れることはない、死ぬまでコイツと生きていくのだ。
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以前から、八田さんのブログを読んでいて、トレーニングのヒントを沢山いただいていた。伊豆への小さな冒険から始まり、ショートへの挑戦、エイジ連覇、70.3、そしてKONAへ駆け上がるストーリーはワクワクする。
自らのの身体を通した実験結果を、こうして一冊の本として文字として浮き上がらせる作業は、レースと同じかそれ以上のエネルギーを使っただろうと想像する。
すばらしい本を読ませていただいた。
トライアスロンをする人も、そうでない人にもお薦めする。
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ちなみに自分がトライアスロンを始めたきっかけは、ヘトヘトになったらどんな気分なのだろう、という内発的動機からだ。自宅にミハイ・チクセントミハイの「フロー理論」の本が書棚にある。こちらももう一度開こう。